タイヤ交換やエンジンオイル交換など、様々な整備で使用するトルクレンチですが
どんな製品を選べばいいのでしょうか?
トルクレンチを使用せずにボルトやナットを締め付けるとどんな不具合が発生するのでしょうか?
「トルクレンチって必要なの?」「強く締め付ければOKでしょ」
と考えている方も多いと思います。
なぜトルクレンチが必要なのか、適正トルクを守らないとどうなってしまうのか?
この記事ではトルクレンチの選び方と使い方を解説します。
トルクレンチとは?
トルクレンチとはボルトの締め付けを、どのくらいの力で行っているかを計測する工具のことです。
自動車やバイクに取付けられている部品は締め付ける力が決められており、その力のことを「適正トルク」と呼びます。
自動車やバイクの部品にはそれぞれ適正トルクが定められており
部品の適正トルクを守り締め付けるにはトルクレンチが必要不可欠です。
適正トルクを守らないとどうなる?
トルクレンチを使用せず、適正トルクも守らず締め付けるとどんなトラブルに繋がるのでしょうか?
タイヤ交換した際に、ホイールナットの適正トルクを守らなかった場合を例に解説します。
適正トルク以下では?
適正トルク以下で締め付けた場合は、ナットが緩み脱落する可能性があります。
ホイールナットの緩みや脱落は、ホイールの脱落に直結する問題で
重大事故に繋がる危険性があります。
適正トルク以上では?
逆に適正トルクを超えたオーバートルクで締め付けてしまうと
最悪の場合、部品自体を破損してしまうこともあります。
ナットのネジ山を破損してしまったり、ボルトが折れてしまうなどのトラブルの原因になります。
オーバートルクによる破損
筆者も以前はトルクレンチを使用せず、ボルト・ナットの締め付けを行っていました。
しかしある日、車のエンジンオイル交換の際に思わぬオーバートルクで、ドレンボルトの締め付けをしているとオイルパンに亀裂が発生してしまいました・・・
適正トルク管理の重要性を、身をもって経験した筆者はトルクレンチを購入しました・・・
結果的に修理するまで車には乗れず、修理には数万円の修理費がかかってしまいました。
そんな取返しのつかない事態を回避するために
皆さまにはぜひトルクレンチを使用した締め付けを強く勧めたいです。
トルクレンチの読み取り方法
トルクレンチのトルク読み取り方法は2種類あり、「直読式」と「シグナル式」に分けられます。
「直読式」のトルクレンチは、針式の目盛りや、デジタル表示された目盛りからトルクを読み取りトルク管理をする形式です。
「シグナル式」のトルクレンチとは、あらかじめトルク値を設定しておき、設定したトルクに達すると音や振動のシグナルで適正トルクに到達したことを知らせる形式です。
トルクレンチの選び方
トルクレンチは精密工具です。正確にトルクを読み取る必要があります。
高価なメーカーのトルクレンチは高精度なトルクの読み取りが可能ですが
安価なトルクレンチですと
計測するトルクにバラつきが発生してしまいます。
正確なトルクを読み取る為の推奨メーカーを紹介します。
1 KTC(京都機械工具)
まず紹介するのは、安心の日本製ハンドツールメーカーであるKTC(京都機械工具)です。
KTCは古い歴史を持ち、1950年に日本で操業した工具メーカーで、トルクレンチだけでなく幅広い工具を販売している工具メーカーです。
プロの整備士から一般ユーザーまで広く愛用される工具メーカーですので、安心して使用することができます。
「迷ったらKTCの工具」と言われるほどのメーカーですので、購入の選択肢にいかがでしょうか?
2 TONE(トネ)
TONEは、先ほど紹介したKTCと肩を並べる国内の工具メーカーです。
1938年に創業し、DIY向けのツールも多く商品展開しています。
プロ整備士から一般ユーザーまで使用する製品も多く、国外の高級工具メーカーよりも価格が抑えられています。
KTCと同じく、高い品質の工具を販売しているため安心して使用できます。
国内メーカーを好む方には、KTCかTONEの工具をオススメします。
3 Snap-on(スナップオン)
3 Snap-on(スナップオン)は世界で最も有名な工具メーカーです。
1920年代にアメリカで創業した工具のメーカーで高品質さと、工具の強度の高さに評定があります。
工具メーカーの中でもシェア率が高いです。
日本にもSnap-onの代理販売店があり、アメリカのメーカーではありますが、日本国内でも入手し易く、手厚いメーカー保証を受けることが出来ます。
オススメのトルクレンチ
ホイール交換にオススメのトルクレンチの紹介します。
まず一つ目に紹介するトルクレンチはKTCのホイールナット専用トルクレンチです。
このトルクレンチはホイールナット専用に設計されているので、大きなトルクをかけ易いように柄の部分が長く設計されているのが特徴です。
そして安心のKTC製なので正確にトルク管理することが可能です。
筆者もこちらのトルクレンチを使用しています。
もっと安価なメーカーのトルクレンチが多く販売されておりますが
安価なトルクレンチは設定する締め付けトルクにバラつきがあるようです。
適正なトルクで締め付けているか、不安を抱えたまま作業するのは嫌でしたので
筆者はKTCのトルクレンチを愛用しています。
まとめ
トルクレンチの重要性とオススメメーカーを解説してきました。
タイヤ交換の際にホイールを安全に取り付けるため、トルクレンチは必要不可欠です。
車やバイクの部品にはそれぞれ適正トルクが定められています。取付けの際に適正トルク以下でも以上でも、パーツの脱落や破損などの、トラブルの原因となります。
安価なトルクレンチは読み取るトルクに誤差が発生してしまうため、品質の高い工具の使用をオススメします。
国内メーカーでのオススメはKTC(京都機械工具)と2 TONE(トネ)です。
車やバイクのDIYの際には適正トルクを守り安全に部品交換をしましょう。
ご通読ありがとうございました。
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